「ストック・インフレ下の東西消費動向」というリポートによると、首都圏で昭和62年中に地価が高騰した結果、住宅購入を断念して消費に振り向ける「あきらめ消費」が活発になり、近畿圏に比べて一段と内需拡大に寄与した、という特異な消費現象の発生を解明している。「持ち家取得の予定なし」と回答した人は、61年の49.8%から63年は57.8%に急増しているのだ。高過ぎる家を購入する代わりに貴金属、美術工芸品、外国製自家用車などの高額商品を含め、消費に向かう傾向が強まったと説明している。民間企業に就職内定した東京在住の大学4年生男子を対象に「新社会人のビジネス観と生活設計意識調査」を行ないた。それをみると「新社会人は要領がよくて、遊び上手を自認しており、約4割が首都圏でのマイホーム取得を既にあきらめている」という結果になっている。マイホームについては「社宅や賃貸住宅で構わない」が最も多く39.11%、「いずれ親の家を相続できる」が36.4%、「自分で取得したい」は18.4%だけだった。あきらめ気味の学生が55.8%にも達し、若者に絶望感を与えていると分析している。以上、マイホーム取得希望者には少し暗いニュースだが、賃貸住宅経営者にとっては、将来展望として明るい住宅事情といえるだろう。
ストック・インフレ下の東西消費動向
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